前回、「お金をどのように使い分けるか」についてお話しさせていただきました。お金を増やす1つ目のポイントです。
そして今回は、2つ目のポイントである「金利と時間」についてお話しさせていただきます。
金利について(単利と複利)
「単利」や「複利」という言葉を聞いたことがありますか?
それぞれの違いは以下の通りです。
単利とは?
単利とは、当初預けた元本に対しての利息です。たとえば、100万円を5%の金利で預けるとします。
1年経つと5万円の利息がもらえます。2年目も同じく5万円。3年目も5万円。100万円という元本に対してのみ、金利の%で利息がもらえます。
複利とは?
単利と同じく100万円に5%の利息がつく定期預金に預けるとします。
1年経つと5万円の利息がもらえます。ここまでは単利と同じですが、複利は、そのもらった利息を元本の100万円に組み入れるので、2年経つと105万円に対して5%の利息がつきます。
これはその後も同じで、3年目、4年目と(元本+利息)×%の計算でどんどん増えていきます。
例えば、同じ元本100万円でも、期間が50年であれば、単利350万円に対して、複利ではなんと約1150万円!3倍もの違いが出てくるのです。
あの、相対性理論で有名なアインシュタイン博士も、今世紀最大の発見は「複利」と答えたそうですよ。
時間について
次に、時間のお話です。
たとえば、50歳の人が60歳までに1,000万円貯金するという目標を立てるとします。金利は1%ほどで、複利での運用です。
期間は10年(120ヶ月)です。1,000万円を120で割ると8万3,000円、金利1%での運用ですから、約8万円ずつ積み立てることになります。
毎月8万円…なかなか難しいですね。
では、30歳の時に同じ目標を立てる場合はどうでしょうか。
1,000万円貯金するための期間は30年(360ヶ月)。計算すると、毎月2万4,000円を積み立てることになります。
毎月2万4,o00円。なかなか現実的な金額になりましたね。
ここで注目すべきは、同じ金利、同じ目標額でも、期間が長ければ(早く始めれば)積み立てるお金は少額になるということです。
ゆっくりと時間をかけてお金を増やしていく。これが「時間を使う」ということです。
では、何で運用すればいいの?
あなたは伊藤武さんという方をご存知ですか?「投資の教科書」という本の著者です。
その本の中には、「近い将来、社会保障としての年金に100%頼ることはむずかしい。MY年金を作る時代で、そのためには自助努力で資産をどう増やすかが大切」ということが書いてあります。
今年の1月からは個人型確定拠出年金(iDeCo)が始まり、来年からは積み立てNISAが始まります。
その他にも、生命保険では変額商品や外貨建商品など、いろんな商品がありますが、重要なのは、あなたのライフスタイルに合ったお金の増やし方を考えることです。
自分で考えるのは難しいですが、そんな時は、ファイナンシャルプランナーである私にお気軽にご相談ください。